だんだんと空気がひんやりしてきて、「今年ももうすぐ終わりだなぁ」なんて感じる11月。
そんな時期に威勢のいい掛け声とともに現れる年末の風物詩が、きらびやかな「酉の市」です!
テレビのニュースなどで見かけて、気になっている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、「酉の市とは?」という基本から、多くの人が疑問に思う「一の酉 二の酉 違い」について、誰にでもわかるように、そしてどこよりも詳しく解説していきます。
お祭りは一体何時までやっているの? 名物の熊手は、小さいサイズから気になる最高額のものまで、どんなものがあるの?
などなど、気になる疑問をまるっと解決!
酉の市で買う 縁起物についてもたっぷりご紹介しますので、これを読めば、あなたも酉の市マスターになれるはず。
これで、一の酉 二の酉 違いもバッチリ分かりますよ!
酉の市ってどんなお祭り?一の酉と二の酉の違いや基本をチェック!

酉の市ってどんなお祭り?一の酉と二の酉の違いや基本をチェック!
まずは基本のキから!酉の市がどんなお祭りで、いつ開催されるのか、そして気になる「一の酉」「二の酉」の違いについて見ていきましょう。
そもそも「酉の市」とは?わかりやすくご紹介
「酉の市(とりのいち)」は、毎年11月の「酉の日」に開催される、とっても賑やかなお祭りです。
主な舞台となるのは、東京の浅草にある鷲(おおとり)神社をはじめとした、鳥にゆかりの深い神社やお寺。
地元の人たちからは「お酉様(おとりさま)」なんて愛称でも親しまれているんですよ。
その歴史は古く、江戸時代まで遡ります。
もともとは、秋の収穫を神様に感謝する農民のお祭りがルーツとされています。
それが時を経て、町の人々が「この一年、無事に過ごせました。ありがとうございます!」「来年も良い年になりますように」と、開運招福や商売繁盛を願うお祭りへと発展していったのです。
気になる!一の酉、二の酉、三の酉の違い

気になる!一の酉、二の酉、三の酉の違い
さて、ここが一番のポイントかもしれませんね。
酉の市の開催日である「酉の日」は、昔ながらの暦(十二支)に基づいています。
十二支は12日周期で一巡りするので、11月の中に「酉の日」が2回やってくる年と、3回やってくる年があるんです。
この、11月で最初の酉の日を「一の酉(いちのとり)」、2回目を「二の酉(にのとり)」、そして3回目がある年を「三の酉(さんのとり)」と呼んでいるわけです。
では、この一の酉、二の酉で何か違いはあるのでしょうか?
結論から言ってしまうと、ご利益や内容に全く違いはありません!
どの日に訪れても、同じように賑わっていて、同じように福を願うことができます。
ですから、ご自身のスケジュールに合わせて、一番行きやすい日に足を運ぶのがベストですよ。
ちなみに、「三の酉まである年は火事が多い」なんていう昔からの言い伝えもあります。
これは、三の酉がある時期は冬も本番で空気が乾燥し、火を使う機会が増えることから、「火の用心を忘れずにね」という、昔の人の知恵や戒めが込められた言葉だと言われています。
2025年の開催日はいつ?

2025年の開催日はいつ?
来たる2025年(令和7年)の酉の市は、三の酉がなく、二の酉までとなっています。
一の酉:11月12日(水)
二の酉:11月24日(月・振替休日)
二の酉が祝日なので、お休みの方も訪れやすい日程ですね!
酉の市は何時まで楽しめる?
「お祭りって、夜に行かないと雰囲気が楽しめないかな?」なんて心配はご無用です!
開催時間は神社やお寺によって本当に様々。
例えば、日本一の賑わいとも言われる浅草の鷲神社では、なんと酉の日の午前0時の太鼓の合図とともにスタートし、まるまる24時間開催されています!
夜通しお祭りが続いているなんて、すごいですよね。
もちろん、多くの神社ではお昼頃から賑わい始め、夜の9時や10時頃まで縁起物や屋台が楽しめるのが一般的です。
提灯に明かりが灯る夕方以降は、また格別の風情がありますよ。
お目当ての神社の公式サイトなどで、事前に時間を確認してからお出かけするのがおすすめです。
酉の市の主役!縁起熊手の買い方から楽しみ方まで

酉の市の主役!縁起熊手の買い方から楽しみ方まで
酉の市といえば、やっぱり「熊手」!
あのきらびやかな飾りを見ると、一気に年末気分が高まりますよね。
ここでは、そんな縁起熊手の秘密や、初めての方でも楽しめる「粋」な買い方をご紹介します。
なぜ熊手?酉の市で買う縁起物の意味
そもそも、なぜお祭りで「熊手」が売られているのでしょうか?
酉の市のルーツが農家の収穫祭だったことは先ほどお話ししましたね。
熊手はもともと、落ち葉や作物を「かき集める」ための農具として売られていました。
その姿から、いつしか「福をかき集める」「金運をかき込む」という縁起物に見立てられるようになったのです。
また、神社の名前にもなっている「鷲(ワシ)」が、鋭い爪で獲物をガシッと掴む様子にもなぞらえ、「幸運を鷲づかみにする」という意味も込められています。
熊手には、にこやかな「お多福の面」やキラキラの「大判小判」、豊かな実りを表す「米俵」など、ありとあらゆる縁起物がてんこ盛りに飾られていて、見ているだけでも楽しいですよ!
初めてでも安心!熊手の粋な買い方

初めてでも安心!熊手の粋な買い方
「熊手って、なんだか買うのが難しそう…」と感じている方、ご安心ください!
まず、初めて熊手を買うなら、断然小さいサイズから始めるのがおすすめです。
これには理由があって、「去年よりも少し大きな熊手に買い替えていくことで、商売や家の福もどんどん大きく成長していく」という、素敵な縁起担ぎがあるからなんです。
そして、酉の市には江戸っ子らしい「粋(いき)」な買い方の文化が今も残っています。
ぜひチャレンジしてみてください!
【粋な熊手の買い方ステップ】
1.まずはお店の人に、気に入った熊手の値段を尋ねます。
2.ここからが本番!「もうちょっと勉強してよ!」なんて言いながら、楽しく値切り交渉をします。
3.交渉がまとまったら、いよいよお支払い。…ですが、ここで安くなった金額を払うのではありません。
4.最初に聞いた値段を支払い、値切った分のお金は「ご祝儀だよ!」と言ってお店の人に渡すのです!
このやり取りが終わると、お店の人たちが威勢よく「よぉーっ!」と手締めを打ってくれます。
買った人も、売った人も、周りで見ている人も、みんなで福を分かち合う、最高に気持ちのいい瞬間です!
熊手の値段は?小さいものから最高額まで

熊手の値段は?小さいものから最高額まで
熊手の値段は、本当にピンからキリまで。
手のひらに乗るような可愛らしい小さいものであれば、1,000円くらいから手に入ります。
初めての方や、ご家庭でささやかに飾りたい方にはぴったりですね。
一般的に多くの方が購入するのは、数千円から数万円くらいのサイズ感のものです。
一方で、大きな会社の社長さんなどが商売繁盛を願って購入する特大の熊手ともなると、その最高額は数十万円、時にはそれ以上になることも…!
お店に飾られている一番大きな熊手が売れる瞬間に立ち会えたら、それだけでものすごい福を分けてもらえそうですね。
熊手だけじゃない!酉の市で買うべき他の縁起物

熊手だけじゃない!酉の市で買うべき他の縁起物
酉の市の楽しみは、熊手だけではありません。
境内には、他にも素敵な縁起物がたくさんあるんですよ。
・八頭(やつがしら)
里芋の一種で、一つの親芋からたくさんの子芋が出てくることから、「子孫繁栄」の象徴とされています。
また、「人の『頭(かしら)』に立つ」という語呂合わせから、出世を願う縁起物でもあります。
・切山椒(きりざんしょう)
山椒の粉を練り込んだ、ほんのり甘くて少しピリッとするお餅のお菓子です。
山椒の木は、葉から実、幹まですべて余すところなく使えることから、「有益である=商売に無駄がない」とされ、商売繁盛の縁起物になりました。
これを食べると一年間風邪をひかない、なんていう嬉しい言い伝えも。
この記事のまとめ
- 酉の市は毎年11月の酉の日に開催されるお祭り
- もともとは秋の収穫を祝う農民のお祭りだった
- 今では開運招福や商売繁盛を願う行事として親しまれている
- 11月の最初の酉の日を一の酉という
- 2回目の酉の日を二の酉という
- 年によっては3回目の三の酉まである
- 一の酉も二の酉もご利益や内容に違いはない
- 2025年は一の酉と二の酉が開催される
- 開催時間は神社によって異なり夜通し行う場所もある
- 酉の市の名物は縁起物の熊手
- 熊手は福や幸運をかき集めるという意味を持つ
- 熊手は小さいサイズから始め年々大きくするのが縁起が良いとされる
- 粋な買い方は値切った分をご祝儀として渡すこと
- 熊手の値段は千円程度から数十万円以上まで様々
- 八頭や切山椒といった熊手以外の縁起物も人気
【ご確認ください】
この記事は、2025年9月時点の情報を基に作成されています。
酉の市の開催時間や詳細、露店の出店状況などは、社会情勢などにより変更される可能性があります。
お出かけになる前には、必ず各神社・お寺の公式サイトなどで最新の情報をご確認いただきますよう、お願い申し上げます。
